皆さん、こんにちは。
前々回から語り始めた、耳管開放症の話、とりあえず最終の第3話です。
今回は、手術を受けたときの余談や、術後のちょっとした小話をしていきます。
少しでも、この症状に悩まされている方の助けになれば幸いです!
小話1 感覚は十人十色
私は、耳管開放症の症状にとてつもなく不安を感じたりイライラがこみ上げたりしていて、解放されたい思いでいっぱいでした。
なので、手術のリスク(術後に聞こえの調子が悪くなることや、完全には症状が消えるわけではないこと)よりも、受ける恩恵の方が価値があると思って、手術を受けることを決めました。
私が手術待ちをしているとき、私の直前の患者さんの手術の声が待合にも聞こえて入て、私はひっそりとその言葉を聞いていました。(とはいえ、患者さんではなく、先生の声しか聞こえませんでしたが。)
先生「術後、どうですか?…え?しない方が良かった?…うーん、困ったねぇ…」
こんな言葉が聞こえてきたんです。
手術によって、「やっとこの悪夢から解放される!!」と思い上がっていた私は、少し内心、ギョッとしてしまいました。
「え?やらない方が良かったとすぐに言ってしまうようなことになるのか?」と戦々恐々としました。
そりゃあ、手術するわけですし、そもそも物が入ることのない耳管に、人生で初めて固形物を常置するわけなので、未知の世界で、術後の感覚に慣れたり落ち着いたりするのに時間がかかることは想定内でした。
しかしながら、自分の一つ前の人がそんなことを言っているというのは、手術するとそんなに耐え難い感覚に陥るのかと不安になってしまいました。(だから聞くんじゃなかったー!!と、後悔しましたが。笑)
ただ、私はそれでも、症状から解放されることの方が良いと思っていたので、人によっては、手術してその後の感覚に耐えるくらいなら、耳管開放症がそのままの方が良かったと感じる方もいらっしゃるんだな、と改めて感覚というのは人それぞれであるのかなと実感したとことです。(体感だけでなく、価値観という観点でも。)
その患者さんも、術後二か月くらいが経って、どのように感じられているのかは知る由もありませんが。
ですので、同様に耳管開放症にお悩みの方がいらっしゃれば、ご自身の価値観やリスク許容度を踏まえて考えるのが大切ですよ、とお伝えしたいと思います。
小話2 術後約2か月の変遷
術後2週間までの耳の状況
・手術をした方の耳は、耳管開放症が出ない!(手術をしていない方は通常営業。ちゃんと症状あり。)
・狭窄とも違う、圧迫感。(頭も締め付けられる、重たい感じ。+ プールとかで耳に水が入ったときに、頭をトントン叩くと頭の中に音が響くのと似た状態。)
・のどの痛み(これは1週間くらいで解消)
・体を起こしているより、横になっていた方が楽。
・横になると、鼓動の音がとても聞こえる。(ドクンドクンではなく、サーサー?ジュワ―ジュワ―、みたいな?)
・耳の圧迫感が酷いと、気持ち悪くなってくる。めまい感。(電車・車がしんどい)
・鼻をかむと、バリバリと音がする。笑(この直後は耳の圧が低くなる感覚がある。)
・耳鳴りがたまにする。
・耳掃除すると、ちょっと茶色い(瘡蓋になりかけの血漿の色)耳垢が、すこし綿棒についてきた。
・音や声の聞こえにくさと、自分の声の小ささ。(自分の声は、大きく出す気力と体力がないだけかも。)
術後1か月目までの耳の症状
・手術をした方の耳は、耳管開放症の症状がほとんど出ない!(たま~に、軽く出るようになったけど、すぐに収まる!)
・たまにズキンと痛む。(1分くらいで収まる)
・耳の圧迫感、重たさは、ほぼなくなった!(3週間目くらいで軽減。したがって、気持ち悪さも消失)
・鼻をかむと、たまにバリバリ音がして、やや耳が痛い。(かむのが強すぎ?)
・音や声の聞こえにくさも軽減。(聴力としては、左右を比べると、手術した方が弱い。)
・自分の声の大きさは復活!(歌も歌えるくらい)
術後2か月目までの耳の症状
・手術をした方の耳は、耳管開放症の症状がほとんど出ない!(手術をしていない左耳の耳管開放症の症状がしんどく感じられる。)
・鼓動の音がザーザーと聞こえる。
・圧迫感も痛みもなし。
まとめ
結果として、順調なのかな、という感覚です。
術後経過を診察してもらっていますが、耳の状態を先生に伝えても、特に気にするような異常ではないとのことで、時間が過ぎると、確かにそうだったんだなと思えます。
あとは、鼓膜の切り口をふさいだ膜が剥がれてくれれば、反対の耳の手術に踏み切れるという状態です。
近々、また診察があるので、どのような判断が下されるのか、ワクワクしています。
私としては、さっさと左耳も手術をしてしまいたい思いです。
耳管開放症の手術シリーズはいったんここまでです。
また気付いたことや共有したいことが出てきたら、記事にしたいと思います。
少しでも、耳管開放症に悩んでいる方のヒントになればと幸いです。
Vol.8 完
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